New Instruments
イソップ2000ボイスコントロール
大上 正裕
1
1慶應義塾大学医学部外科
pp.291
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4425900121
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イソップ(AESOP:Automated Endoscopic Sys-tem for Optimal Positioning)は,腹腔鏡下胆嚢摘出術をはじめとする内視鏡下手術に際し,手術スタッフの作業の軽減化と安定した視野の確保,手術操作を行いながらの術者の意志による視野の移動,あるいは遠隔操作による視野の移動を可能にする目的で米国コンピュータモーション社により開発されたサージカルロボットである.コンピュータ制御されたロボットアームは,6か所の可動部分(6次自由動)を各々動かし,術者の指示にしたがって目的の視野をテレビモニターへ映し出すように設計されている.ハンドコントロール,フットコントロールによる操作に加え,画期的なボイスコントロールシステムを新たに導入し,術者の声によるコントロールが実現した.一人一人の特徴ある音声を認識させるため,術者は予め使用に際して必要な言語を自身の声で専用カードに認識させ,手術においてそのカードをコントローラに挿入し術者の音声を正確に認識させる.それにより,使用する術者の音声に100%反応することができる.
【ユーザー側から】通常の開腹手術では手術視野の展開が最も重要な要素と言えよう.内視鏡下手術では,この手術視野を術者自身ではなく助手に映し出してもらうことが大きな特徴であり,時にこれが大きなストレスとなる.
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