別冊秋号 血圧
14 麻酔関連薬が血圧に与える影響—硬膜外麻酔と血圧
松田 高志
1
,
齊藤 洋司
1
1島根大学医学部 麻酔科学教室
pp.87-89
発行日 2019年9月14日
Published Date 2019/9/14
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200091
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近年は末梢神経ブロック手技の発展に伴い,硬膜外麻酔を施行する頻度は以前よりは低下しているが,その臨床的意義は高い。特に,胸部・腹部領域の手術に関しては,硬膜外麻酔を利用した周術期管理が最も有用である。
また,平均寿命の延伸により,悪性疾患の罹患者数は増加傾向にある。日本消化器外科学会のデータベースでも,高齢者の消化器悪性疾患手術の件数は増加の一途をたどっている1)。このため,高血圧症を有する患者に硬膜外麻酔を施行する機会は多く,その管理の必要性はますます重要となっている。
本稿では,硬膜外麻酔が循環器系に与える影響,特に高血圧を合併した高齢患者に対する胸腹部手術における全身麻酔併用下の硬膜外麻酔の使用方法について述べる。
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