特集 STI/HIV
Part 2 HIV
18.HIV陽性者と悪性腫瘍・悪性リンパ腫—ART時代にクローズアップされる重要なトピック
田中 勝
1
Masaru TANAKA
1
1がん・感染症センター都立駒込病院 感染症科
pp.1039-1044
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901227
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HIV感染症の治療は,抗HIV薬の多剤併用療法(ART*1)によって大きな変化を遂げた。日和見感染症の発症頻度と死亡率は低下し,HIV陽性者の予後も大きく改善した1)。一方で,心血管疾患,慢性腎臓病,糖・脂質・骨代謝異常,認知機能障害などに代表される長期合併症や,悪性腫瘍がクローズアップされるようになってきた。なかでも悪性腫瘍は,HIV陽性者の診療において重要な課題の1つになりつつある。
本稿では,HIV陽性者と悪性腫瘍・悪性リンパ腫について,臨床上のポイントを中心に解説する。
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