特集 ホスピタリストのための栄養療法
Part 3 入院編:急性期からの栄養療法各論
10.腎不全における栄養療法:急性腎不全から慢性腎臓病,入院中から外来まで—“腎保護”と“ADL保護”の両立へ
町田 慎治
1
Shinji MACHIDA
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 腎臓・高血圧内科
pp.693-701
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901189
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現在の日本における腎不全の栄養療法の流れを要約すると,「従来は“腎保護”を目的としたタンパク質制限食が行われてきたが,近年では高齢化が進み,サルコペニア・フレイルなどの栄養障害が重大な問題となっていることから,“ADL(日常生活動作)保護”の観点も求められている」といったところだろうか。
腎不全における栄養療法をテーマにするにあたり,保存期や透析期,慢性腎臓病や急性腎障害のように,それぞれの時期・病態で推奨されている栄養「素」の提供量についても整理するが,上述の流れをふまえて,これからのホスピタリストに求められる,腎不全の栄養療法の戦略を中心に考察する。
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