特集 感染症3
Part 1 病態編① シナリオ別に考える発熱患者・感染症への対応
4.化学療法中の患者の感染症予防—感染リスク別の,抗菌薬,抗真菌薬,抗ウイルス薬の使い方
松尾 貴公
1,2
Takahiro MATSUO
1,2
1聖路加国際病院 感染症科
2MDアンダーソンがんセンター 感染症科
pp.575-582
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901063
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がん患者における感染症予防は,施設によって差はあるものの,日本では血液内科医や腫瘍内科医によって管理されることが多い。しかし,その概要をホスピタリストも理解しておくことは極めて重要である。
本稿では,National Comprehensive Cancer Network®(NCCN:全米総合がんセンターネットワーク)ガイドラインの“Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections”の章をベースに,患者の感染リスク別に,抗菌薬,抗真菌薬,抗ウイルス薬に分け,それぞれ薬剤をいつまで使用するかについて詳述する。後半では,がん患者におけるHBsAg,HBcAb,HCV抗体陽性患者へのアプローチについても解説する。
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