特集 脳梗塞
7.脳梗塞のリハビリテーション療法—生活機能と障害に目を向けた多角的アプローチが求められる
水野 聡子
1
Satoko MIZUNO
1
1東京女子医科大学病院 リハビリテーション科
pp.301-306
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901024
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脳卒中は日本における死因の第4位であり,長らく要介護状態となる原因疾患の第1位を占めてきた。脳卒中の典型的な症状として運動麻痺があり,そのほかに感覚障害,失調,高次脳機能障害,失語症,嚥下障害などがみられる。脳卒中によって生じる多様な機能障害の影響を可能なかぎり小さくし,低下した能力を向上させることが,脳卒中におけるリハビリテーションの目的である。また,不動により深部静脈血栓症や褥瘡,誤嚥性肺炎などが起こり,安静臥床により廃用性筋萎縮,関節拘縮といった二次的合併症がみられる。早期離床によりこれらの合併症の予防が可能と考えられる。
本稿ではリハビリテーションの概要とその流れ,処方に加え,嚥下機能障害への対処,低栄養にもふれる。
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