特集 身体診察
各論編
2.②末梢動脈の診察—動脈疾患の範囲と重症度を正確に知ることができる
山中 克郎
1
Katsuo YAMANAKA
1
1福島県立医科大学 会津医療センター 総合内科
pp.29-31
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900995
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末梢動脈疾患peripheral arterial disease(PAD)は,心筋梗塞や脳梗塞の罹患率および死亡率と相関している。しかしながら,多くが適切に診断されていない。PADは治療可能な疾患であり,早期に診断すれば臓器障害や下肢切断を防ぐことができる。
また,無症状のPADを見つけることも重要である。PADは動脈硬化の進行を予見するため,抗血小板薬やスタチン,降圧薬,糖尿病治療薬の投与を検討し,禁煙を推奨する必要がある。
詳細な症状,動脈拍動の確認,末梢血管の解剖学的知識によって,臨床家は動脈疾患の範囲と重症度を正確に知ることができる。
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