特集 不整脈2—心室性不整脈,徐脈性不整脈
【コラム⑪】Brugada症候群,早期再分極症候群—失神があればまず失神の診断力が,そして家族歴の問診と心電図所見の判読が重要
藤原 竜童
1
Ryudo FUJIWARA
1
1大阪府済生会中津病院 循環器内科
pp.876-886
発行日 2022年5月6日
Published Date 2022/5/6
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900982
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Brugada症候群,早期再分極症候群early repolarization syndromeは,心臓突然死の代表的な原因疾患である。ある日突然,心室細動を発症して死に至る病である。心室細動が自然停止した場合は失神として発症する。
致死性不整脈といえば心室頻拍もあるが,Brugada症候群や早期再分極症候群では心室頻拍は起こらない。血行動態の安定した心室頻拍であれば,動悸を主訴に来院することもあるが,Brugada症候群や早期再分極症候群では,そのような形をとることはない。また,Brugada症候群には心房細動の合併が多いことも知られている。
ということで,ホスピタリストがBrugada症候群や早期再分極症候群に出会う状況としては,健診などの心電図でたまたま指摘された場合,失神で来院した場合,心房細動で来院した場合,心肺停止で運ばれてきた場合が想定される。
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