特集 不整脈2—心室性不整脈,徐脈性不整脈
【コラム⑩】ペースメーカと心不全—右室ペーシングによる悪影響をどう抑えるか
矢崎 義直
1
Yoshinao YAZAKI
1
1東京医科大学 不整脈センター
pp.872-875
発行日 2022年5月6日
Published Date 2022/5/6
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900981
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ペースメーカ治療は徐脈性不整脈に対する唯一の有効な治療法である。ペースメーカの歴史は60年にも及び,多くの患者の命を救い,QOLの改善に寄与してきた。ペースメーカをはじめとするデバイス技術の進歩は目覚ましく,バッテリーを含む本体の小型化やレートレスポンス機能の登場など,さまざまな発展を遂げている。
徐脈性不整脈にとってペーシングは不可欠ではあるが,非生理的なペーシングにより逆に心臓に害を及ぼしたり,不適切なペーシングにより心機能の低下や心不全を引き起こしたりすることさえある。ペースメーカのさまざまな機能や様式を熟知し,より生理的なペーシングを行うことが重要である。
本稿では,ペーシングによる悪影響とその対策について概説する。
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