特集 膠原病2
5.比較的まれな血管炎症候群—自己抗体の測定では見抜けない血管炎をどう診断するか
德永 健一郎
1
Kenichiro TOKUNAGA
1
1熊本赤十字病院 リウマチ科
pp.61-74
発行日 2021年7月29日
Published Date 2021/7/29
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900862
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ANCA*1関連血管炎や巨細胞性動脈炎/高安動脈炎にはガイドラインやリコメンデーションが存在するが,それ以外の血管炎の診断・治療では迷うことも多いと思われる。そこで本稿では,臨床で遭遇し得るまれな血管炎miscellaneous vasculitisについて取り上げる。
CHCC*2 2012において,血管炎の命名に関する専門家によるコンセンサスが提唱され,大型血管炎,中型血管炎,小型血管炎のほか,多様な血管を侵す血管炎,単一臓器血管炎,全身性疾患関連血管炎,推定病因を有する血管炎に分類された(図1)1)。これらのうち,ANCAなどの自己抗体の測定では診断が困難な血管炎を中心に概説する。
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