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膵癌の早期診断の取り組み—広がる尾道方式のプロジェクト
花田 敬士
1
1JA尾道総合病院消化器内科
pp.1096-1099
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530101096
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国内の膵癌の成績
膵癌は現在,年間約44,000人が罹患し,2023年の実測死亡数は胃癌を抜いて第3位となった1).2018年時点の5年生存率は8.5〜10%程度と推測され,いまだ予後不良な疾患である2).一方で,膵癌の5年生存率に関して,腫瘍径が1cm未満では80.4%,癌が膵管内のみに存在する0期では85.8%,腫瘍が膵内にとどまりかつ2cm以下のⅠA期では68.7%と報告されており,早期に診断すれば長期の予後が期待できることが示唆されている3).

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