特集 肝胆膵
はじめに|特異的な症候の乏しい肝胆膵疾患にホスピタリストはどうアプローチすべきか?
山口 裕
1
Yutaka YAMAGUCHI
1
1沖縄県立中部病院 救急科
pp.557-560
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900578
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本特集は,2014年刊行の「消化管疾患」特集号で取り組んだ,「問診と身体診察から鑑別診断を考え絞り込んでいく,内科的アプローチにのっとった消化器病学」を,肝胆膵疾患においても試みるものである。
もちろん,肝臓は「沈黙の臓器」と言われるとおり,黄疸を除けば,臓器特異的な症状に乏しい臓器である。さらに,胆道,膵臓疾患でも,主要症候の腹痛は,鑑別が多岐にわたる症候であることに異論はない。そのため,まず肝胆膵疾患であるかどうか,またどのような肝胆膵疾患であるか,さらに病態を切り分けていくうえでは,漫然とした「問診と身体診察」だけではなく,肝酵素,膵酵素,腹水検査を含めた検体検査,各種モダリティによる画像検査が重要な役割をもっている。
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