特集 感染症
9.フォーカス不明の菌血症・敗血症—起因菌の推定から集中治療までを想定した思考プロセス
本田 仁
1
Hitoshi HONDA
1
1東京都立多摩総合医療センター 感染対策室
pp.241-247
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900432
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菌血症,敗血症は総合内科の日常臨床で避けて通れない疾患である。本来,感染症診療は各科の分け隔てなく,適切な初期対応,ある程度の疾患に対する対応が各主治医でなされるべきだが,本邦では必ずしもそのような状況でないことも多い。また,集中治療医も少ないため,総合内科が集中治療領域にある感染症疾患を扱うことも多いと思われる。したがって,菌血症,敗血症は時に緊急疾患,もしくは集中治療の必要な疾患として,ある程度理解しておく必要がある。本稿ではよくみられる黄色ブドウ球菌菌血症,腸内細菌科Enterobacteriaceaeによるグラム陰性桿菌菌血症におけるマネジメントと,起炎菌が判明していない状況での敗血症,菌血症のマネジメントについて,感染症診療の思考プロセスという観点から述べる。
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