特集 どこでもみれる?—コモンディジーズとしての感染症アップデート
ガイドラインアップデート
敗血症—集中治療医の視点から
竹内 晋太郎
1
,
太田 啓介
1
1静岡県立総合病院集中治療センター
キーワード:
SSCG
,
敗血症
,
qSOFA
,
家族のケア
,
退院計画
Keyword:
SSCG
,
敗血症
,
qSOFA
,
家族のケア
,
退院計画
pp.514-519
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229471
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Point
◎敗血症のスクリーニングツールはさまざまなものがあるが,quick SOFA(qSOFA)は本来,予測死亡率として策定されたものであり,単独で用いないほうがよい.
◎ショックを伴わない敗血症の可能性がある患者には,敗血症と認識されて3時間以内に抗菌薬を投与するとよい.SSCG2016ではショックがなくとも1時間以内の抗菌薬投与が推奨されたが,抗菌薬の不要な投与が増えるなどの有害事象がある.
◎昇圧薬の投与は中心静脈が確保されるまで待つのでなく,末梢静脈から投与を開始することで平均血圧65 mmHgをより早く達成できる.
◎集中治療室に滞在している間も,患者だけでなく,家族のケアや退院後の生活を見据えた治療計画を立てる必要がある.
◎日本版SSCG2020の独自項目として,体温管理,集中治療後症候群(PICS)/ICU-AW(ICU-acquired weakness)や神経集中治療などがある.
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