特集 腎疾患
【水・電解質異常の管理】
11.酸塩基平衡異常の診断と治療—酸塩基平衡への苦手意識を克服する
龍華 章裕
1
,
志水 英明
1
Akihiro RYUGE
1
,
Hideaki SHIMIZU
1
1中部ろうさい病院 腎臓内科
pp.143-168
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900402
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酸塩基平衡の基礎
■体内での酸塩基平衡の生理
ヒトの血液(細胞外液)はpH 7.40とややアルカリ性に傾き,細胞内液はpH 7.0と中性に傾いている。このように細胞外液が若干アルカリ性に傾いている状況をrelative constant alkalinityとよぶ。この状況は細胞内の代謝がスムーズにいくために必要である1),と考えられている。
体内のpHは,換気で調節されるPCO2(呼吸性因子)と,腎臓で調節されるHCO3-(代謝性因子)で決まる。これらの異常により呼吸性障害や代謝性障害が生じる*1。
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