今月の主題 酸・塩基平衡異常—その日常臨床とのつながり
老人と小児
小児の酸・塩基平衡異常
滝田 誠司
1
1東女医大・小児科
pp.222-223
発行日 1974年2月10日
Published Date 1974/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205315
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小児は成人に比して,水分,電解質異常および酸塩基平衡異常をきたしやすい.これは,小児の代謝回転がより速いこと,体液調節のための呼吸および腎機能が未熟であること,さらに,体内の恒常性を乱すような,下痢,嘔吐,発熱,呼吸困難等の状態に陥りやすいことによるものである.
近年,Astrup法が導入され,小児の酸塩基平衡に関する研究は飛躍的な進歩を遂げつつあるが,実地診療上では,従来用いられている簡便なNatelson法によるCO2含量の測定のみによっても,ほぼ充分に酸塩基平衡状態を把握できる場合が多い.
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