特集 血液疾患
1.白血球数の異常,分画異常へのアプローチ—異常の再確認と分画の測定,血液細胞の種類から鑑別疾患を挙げる
橋本 典諭
1
Norisato HASHIMOTO
1
1東海大学医学部付属八王子病院 血液腫瘍内科
pp.785-793
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900179
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血液検査が必要となった際は,血液細胞数を依頼することが多いだろう。健康診断や人間ドックなどにおいても血液細胞数が検査項目に含まれていることが多い。軽微な異常は頻繁にみられるが,なかでもどのような場合に注意し,専門医に適切なコンサルテーションを行うべきだろうか。白血球の「数値の異常」「形態の異常」から,いかに鑑別疾患を挙げ,見逃さないようにしていくか,症例をもとに解説する。
また,高齢化とともに増加する骨髄異形成症候群myelodysplastic syndromes(MDS)は,病型分類や予後因子によって抗がん剤や造血幹細胞移植の適応になることがある一方で,輸血などの支持療法のみで対応することもよくある。特に血液内科は比較的規模の大きい施設を中心に診療が行われることが多く,移動手段に乏しい高齢者の場合には,支持療法を中心に血液専門医以外が担当することもあり得る。合わせて理解しておきたい。
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