特集 神経内科
はじめに|神経内科の奥深さと醍醐味を味わいながら,診療能力の幅を広げてほしい
井口 正寛
1
Masahiro IGUCHI
1
1福島県立医科大学医学部 神経内科学講座
pp.1-5
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900018
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神経内科専門医は日本ではまだ少なく,ホスピタリストに期待される神経内科領域の診療能力は決して小さくないと考えられます。本領域に含まれる疾患は多岐にわたりますが,脳梗塞やてんかんなど,頻度が高く,専門家へのコンサルトを待つことなく対応が迫られるケースは,日常でもよくみられます。さらにはCTやMRIの普及により,偶発的に脳病変が見つかった場合の対応とその際に必要となる知識も,ジェネラリストとして求められるところです。
また,愁訴や徴候からの鑑別疾患に神経内科疾患が含まれることは日常診療でも少なくなく,その際にいかに効率よく疾患を絞り込み,検査をオーダーし,解釈するかは,専門家ならずともホスピタリストとしては是非知識としてもっておいてほしいと考えます。
このような背景をふまえ今回の特集では,緊急性の高い神経内科疾患,日常診療で出会う頻度の高い症候・疾患,さらに多少専門的ではありますが,ホスピタリストとして踏み込んだ知識をもっていてほしいとの願いから,神経内科の重要疾患を取り上げます。
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