特集 CRRT
13.シミュレーションケース
相馬 友和
1
Tomokazu SOUMA
1
1東北大学大学院 腎高血圧内分泌学分野・医化学分野
pp.369-382
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100297
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症例
患者は糖尿病と高血圧の既往のある70歳の独居男性。3日前より咳と痰が増加し呼吸苦を訴えて,市中肺炎の診断で総合内科に入院していた。セフトリアキソンとアジスロマイシンの投与を受けていたが,改善がみられず全身状態が悪化したため,入院2日後にICU入室となった。ICU入室時にはショックと呼吸不全を認めたが,優秀なレジデントはintensivistに学んだ知識を生かし,今まで投与されていた低張の維持輸液を中止して細胞外液製剤をボーラス投与,気道確保して人工呼吸を開始した。細胞外液製剤を投与しても血圧が改善しないのでノルアドレナリン投与を開始したところ,平均血圧も中心静脈酸素飽和度も落ち着き,ひと安心となった。
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