特集 不整脈
3.抗不整脈薬の薬理
【コラム】集中治療の現場における内服β遮断薬
永井 利幸
1
,
香坂 俊
1
Toshiyuki NAGAI
1
,
Shun KOHSAKA
1
1慶應義塾大学医学部 循環器内科
pp.734-737
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100152
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intensivistが集中治療の現場で積極的にβ遮断薬の使用を迫られる事例は現在のところ限られており,そのほとんどが心房細動などの上室性頻脈性不整脈や,周術期の心事故予防のためのrate controlであろう。ただし,使用事例が限られているとはいえ,遭遇する症例数としては,術後不整脈のケースなど数多く認められ,日頃から扱い方をよく身につけておかねばならない薬物である。また,急性大動脈解離や急性心筋梗塞の急性期管理にかかわることもあり,β遮断薬に関する深い理解と応用力が要求される。
本稿では,臨床でよく使用されるβ遮断薬の特徴を簡単にまとめ,周術期の使用,そして最近その有用性が評価されつつある超短時間作用型静注用β遮断薬から内服薬への切り替えのタイミングを中心に述べる。
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