今月の主題 心不全診療の新たな展開
心不全治療の最前線
β遮断薬
川合 宏哉
1
,
横田 慶之
1
,
横山 光宏
1
1神戸大学医学部第1内科
pp.1050-1052
発行日 1993年6月10日
Published Date 1993/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902126
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●心不全に対するβ遮断薬療法は,心症状,心機能,不整脈とともに生命予後の改善をもたらす.
●心不全における交感神経活性の亢進は,短期的には心不全の代償機転として働くものの,長期的には心不全の悪循環を形成する.β遮断薬療法は,この悪循環を断つことにより不全心筋を保護し,心不全の改善をもたらすものと考えられる.
●β遮断薬の投与は,陰性変力作用による心不全の増悪を招かないように,初回投与量を低用量にとどめ,以後も維持量に達するまでは一定期間ごとに少量ずつ漸増する.
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