徹底分析シリーズ 術前禁煙ができない患者へのアプローチ
喫煙と依存症の関係—ニコチン依存症の基本的病態と動機づけ面接
加濃 正人
1,2
,
加濃 大貴
3
Masato KANO
1,2
,
Daiki KANO
3
1祐和会大石クリニック 精神科
2昭和大学横浜市北部病院 禁煙外来
3横浜南共済病院 呼吸器内科
pp.658-662
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202969
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入院や手術を必要とする患者が,時として喫煙できないことを理由に入院を渋ったり,手術を数日後に控えた入院当日まで喫煙を続けていたりすることがある。また,がんや心筋梗塞など生命にかかわる喫煙関連疾患で入院治療や手術を受けた患者が,退院後に喫煙を再開してしまうこともまれではない。これらは,喫煙が単なる生活習慣ではなく重篤な依存症*であるからにほかならない。
本稿では,喫煙の依存症としての側面に焦点をあて,麻酔科医が知っておきたいニコチン依存症の基本的病態について解説するとともに,禁煙動機が低い患者に対して効果が示されている動機づけ面接を紹介する。
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