徹底分析シリーズ —なるほどナットク!—ICUにおける人工呼吸—後編
グラフィックモニターから何がわかるか—非同調とその対処法
方山 真朱
1
Shinshu KATAYAMA
1
1自治医科大学 麻酔科学・集中治療医学講座 集中治療医学部門
pp.268-272
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202860
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非同調とは,「人工呼吸器」と「患者自身の自発呼吸」のタイミングがズレている現象である。人工呼吸器は,患者の自発呼吸と同調すべく,さまざまな方法で自発呼吸の開始や終了をモニタリングしているが,それでも非同調は実に多くの時間に出現している。見過ごすことのないよう,「非同調」についての正しい知識を身につけることが重要である。
非同調を理解するには,「換気のどのタイミングで,どのような非同調が発生するのか」を把握することが大切である。本稿では,非同調の種類を「吸気開始のタイミング(トリガー)」と「呼気開始のタイミング(サイクリング)」に分けることから始める(表1)。次に,それぞれの非同調の特徴や原因について解説する。そして,人工呼吸器の調整や患者に対する介入手段を述べる。
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