症例ライブラリー これ,人工心肺から離脱してOK?
人工心肺離脱時の左室壁運動異常
網谷 静香
1
,
吉永 晃一
1
,
讃井 將満
1
Shizuka AMITANI
1
,
Koichi YOSHINAGA
1
,
Masamitsu SANUI
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科
キーワード:
心筋虚血
,
冠動脈狭窄
,
局所壁運動異常
,
心室性不整脈
Keyword:
心筋虚血
,
冠動脈狭窄
,
局所壁運動異常
,
心室性不整脈
pp.1030-1033
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202694
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72歳の女性。身長150cm,体重53kg。数年前から労作時息切れを自覚していた。既往歴は乳癌で手術を受けた以外は特になし。経胸壁心エコー検査(TTE)で大動脈弁は二尖弁疑い,大動脈弁通過血流最大流速4.4m/sec,最大圧較差78mmHg,平均圧較差44.5mmHg,弁口面積0.78cm2(連続の式)の重度大動脈弁狭窄症(AS)の診断であった。左室駆出率(LVEF)68%と心収縮能は保たれており,明らかな局所壁運動低下は認めなかった。術前冠動脈造影検査でも冠動脈の有意狭窄は認めなかった。ASに対する大動脈弁置換術が行われる方針となった。
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