徹底分析シリーズ 気道管理“気導道”免許皆伝を目指して(前編)
正しい酸素化について—いざというときのために,前酸素化をマスターしよう
田中 拓
1
Taku TANAKA
1
1聖マリアンナ医科大学 小児科学教室
pp.404-411
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202509
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全身麻酔の導入時,換気がうまくいかず,筋弛緩が効き始めて試行錯誤していても胸郭挙上もカプノグラム波形もイマイチで,ついにモニターのサチュレーション同期トーンが下がり始めたときには,冷や汗が止まらなくなるものである。
当たり前だが,換気なしで経皮的末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)が下がり始めるまでの時間が長くなれば,こんなにうれしいことはない。前酸素化がきちんとできれば,この時間的猶予は長くできる可能性がある。一方,麻酔導入に割ける時間は限られているので,テキパキと行うことも大切である。
さて皆さんは,意識して,きちんと・テキパキとした前酸素化ができているだろうか。
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