症例カンファレンス
小児の喘息既往をどう考える?
一柳 彰吾
1
,
鬼頭 和裕
2
,
飯田 宏樹
3
,
中本 志郎
4
,
佐野 達夫
5
,
廣瀬 宗孝
6
,
上川 務恵
7
Kazuhiro KITOU
2
,
Hiroki IIDA
3
,
Shiro NAKAMOTO
4
,
Tatsuo SANO
5
,
Munetaka HIROSE
6
,
Michie KAMIKAWA
7
1あいち小児保健医療総合センター 麻酔科
2岐阜大学医学部附属病院 麻酔科・疼痛治療科
3岐阜大学大学院医学系研究科 麻酔・疼痛制御学
4兵庫医科大学 麻酔科学・疼痛制御科学講座(現:松本協立病院 麻酔科)
5松本協立病院 外科
6兵庫医科大学 麻酔科学・疼痛制御科学講座
7中頭病院 麻酔科
pp.889-906
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201760
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喘息や上気道炎などの「時間がたてば改善される麻酔リスク」をもつ患者が「手術を行えば改善する苦痛」に苦しんでいる。われわれ麻酔科医は,早く苦痛から解放したいと思うものの,できるかぎり麻酔のリスクは減らしたい。生命の危機があれば,手術に踏み切る決断は簡単だろう。しかし,生命の危機はないものの,手術をしなければ苦痛が強い場合の落としどころは悩ましい。時に臨床の場で遭遇するこのジレンマを今回のテーマとした。
正解のないこの問題に対する回答を,背景の異なる三つの施設から提案いただいた。いずれも綿密に練られたプランとなっている。自分ならばどうするか思案しながら,ご一読いただきたい。
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