オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・83
既往は咎めず
金澤 三義
1
,
杉田 周一
1,2
,
本永 英治
1
,
徳田 安春
3
,
仲里 信彦
,
鈴木 智晴
,
佐藤 直行
1沖縄県立宮古病院
2医療法人アイエスケイ 杉田医院
3臨床研修病院群プロジェクト 群星沖縄センター
pp.1511-1515
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204603
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CASE
症例:87歳、女性。
主訴:腹部膨満。
現病歴:今回の入院2カ月前に施設へ入所していたが、2週間ほどの抗菌薬治療にもかかわらず1日1回38℃を超える発熱があり、精査目的に紹介された。腹部CTでS状結腸狭窄を指摘され、大腸内視鏡検査を施行したところスコープが通過しない狭窄病変があり、S状結腸癌の診断でステント留置された。その後、腫瘍熱の診断でナプロキセンを開始し、解熱が得られたため施設へ退院した。退院後より腹部膨満、食思不振が出現した。入院5日前からはほぼ食事摂取ができなくなったため、原因精査目的に受診した。
既往歴:便秘症、高血圧、認知症。
内服歴:酸化マグネシウム(500 mg)1回2錠1日2回、ブロチゾラム(0.25 mg)1回1錠1日1回、ナプロキセン(100 mg)1回2錠1日2回。
ADL:施設入所中で寝たきり、コミュニケーションは困難。
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