症例カンファレンス
知的障害と高度肥満がある患者の上腕骨遠位部骨折
安楽 和樹
1
,
小野寺 美子
2,3
,
若山 江里砂
4
,
中西 理
5
Yoshiko ONODERA
2,3
,
Erisa WAKAYAMA
4
,
Osamu NAKANISHI
5
1帝京大学医学部 麻酔科学講座
2アイオワ大学 麻酔科
3旭川医科大学病院 手術部
4重工記念病院 麻酔科
5大分大学医学部 麻酔科学講座
pp.1077-1090
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201506
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実際の臨床現場では,複数の合併症を抱える患者の麻酔を行うことは珍しくない。それらは多くの場合,複雑に絡み合い「あちらを立てればこちらが立たぬ」という状況に陥ることもしばしばである。そのような状況では,何を重視して麻酔計画を立てるかの判断に明確な正解はなく,難渋した経験のある読者諸兄も多いだろう。
実際の現場における臨床判断は,個々の麻酔科医に任されることも多く,俗に言う「攻めの麻酔」になるか「守りの麻酔」になるかは,麻酔科医の技量や施設の設備などである程度規定される面もあるが,各麻酔科医の哲学に依る点も大きい。
今回の症例カンファレンスの各プランは,各施設とも特色あるものとなっており,それぞれのPLANに至る哲学を感じ,自分ならどうするかも想像しながら読み進めていただきたい。
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