徹底分析シリーズ ダヴィンチ手術の現在地
胸部外科のロボット支援下手術—同じ低侵襲手術である胸腔鏡下手術とどうすみ分けるのか?
中村 廣繁
1
,
春木 朋広
1
,
谷口 雄司
1
Hiroshige NAKAMURA
1
,
Tomohiro HARUKI
1
,
Yuji TANIGUCHI
1
1鳥取大学医学部 器官制御外科学講座胸部外科学分野
pp.882-885
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201191
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da Vinciによる精緻操作は,正確な手術を可能にしてくれる。特に,葉間や肺門部の剝離,リンパ節郭清,癒着剝離,縦隔操作,縫合などに有用とされる。2018年4月から肺癌と縦隔腫瘍に対するロボット支援下手術robot-assisted surgery(RAS)が保険適用となった。RASでは,術後の呼吸器合併症の軽減とQOLの向上が期待されるが,胸部外科領域では血流豊富な大血管が多く,リスクマネージメントが重要である。胸腔鏡下手術に対する優越性は明らかにされていないため,どうすみ分けるかがポイントとなる。
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