紹介
人工呼吸器のソーダライム,大丈夫ですか?
仲西 未佳
1
1済生会野江病院 麻酔科
pp.636-639
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201140
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回路にリークがあっても,換気できる?
最近当院で起こったことです。ドレーゲル・メディカルジャパン社のDräger FabiusⓇGS premium(図1左)を用いて全身麻酔をかけていた某医師が,ソーダライムによる二酸化炭素の吸着が途中から不十分になったため,麻酔中に交換しました。ソーダライムはどちらもDrägersorbⓇCLIC 800 +(図1右)です。この麻酔器は作動中にもソーダライムの交換が簡単にできることが特徴です。
交換後,呼気終末二酸化炭素がすみやかに減少していきましたが,基線が0にならず,1のままとどまっていることに担当医師は疑問を抱きはしました。しかし,腹腔鏡手術の最中であり,患者の皮下気腫も大きかったため,そのせいだろうと考えました。末梢動脈血酸素飽和度(SpO2),1回換気量,その他のモニターに異常値は認められませんでした。
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