徹底分析シリーズ アナフィラキシー
何が原因で,どれくらいの頻度で起きているのか?—そんなに“ない”わけではない
高澤 知規
1
Tomonori TAKAZAWA
1
1群馬大学医学部附属病院 集中治療部
pp.934-938
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200677
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アナフィラキシーはまれな病態だと考えている読者が多いのではないだろうか。しかし,筆者の実感としては,全身麻酔2000例に1件程度は発生しているのではないかと考えている。そして,(周術期に限ったものではないが)オーストラリアの調査1)によると,アナフィラキシーの発生が10年前に比べて1.5倍に増えたらしい。麻酔科医が術中にアナフィラキシーに遭遇する確率は,今後も年々増加していくと予想される。
本稿では,麻酔科医が使用することの多い薬物を中心に,アナフィラキシーの発生頻度とトピックスについて述べる。
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