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◆新年には,何か特別なことをしたくなるものです。やろうかな…と思いつつ,実行には至っていないことの一つに「書き初め」があります。
小学生の頃は冬休みの宿題でしたので,業務として半紙に向かっていました。何枚か書きますが,ここがうまくいくとあそこが変で,どれも全体として満足いく出来栄えにはなりません。大失敗ではない何枚かのうち,家族が選んだ一枚が教室の壁に貼られるのですが,級友の素晴らしい仕上がりと並び,自分にこの方面の才がないことは一目瞭然。宿題でなくなればやらなくなるのが当然で,年月がたちました。
◆まっさらな半紙に正座をして向き合い,心静かに書をしたためる。そんな新年もいいかな,と思うようになったのは,ここ数年のことです。けれど行動が伴わないのは,半紙を前に「で,そこに何と書くの?」という課題を解決できないからです。書き初めに“ふさわしい言葉”が思い浮かびません。自分の好きな言葉にすればいいのですが,「好きな言葉」って…。
仕事をしていて好きな言葉は「校了」と「刊行」ですが,書き初めにふさわしい言葉ではありませんね。であれば,1年の目標とか課題でしょうか。そうそう,上司から発言には注意せよと言われています。なので,「失言注意」。う〜ん,せっかくの新年に気持ちが萎えます。「火の用心」のほうがましです。ならばもう少し生活面で,こんな1年にしたいなと「整理整頓」。だから,標語じゃないんだって!
◆テレビCMで,あるドクターが「私の好きな言葉は情熱です」とアピールしています。彼が書き初めをするなら,大きく黒々と「情熱」と書くでしょう(間違っても「患者倍増」ではないはず)。
あのCMに遭遇するたびに,「私の好きな言葉」すなわち「自分を象徴する言葉」は何だろうと思案するのですが,「情熱」に類似するステキな言葉はどれも嘘くさく,私にふさわしい言葉とは思えません。
あれこれ思案した結果,私にふさわしい言葉は「猫」になりました。来年の2015年ですが,Vol.22のLiSAは猫年でいこうかなと。ただ,猫もいろいろです。愛らしい子猫,ぐうたら眠り猫,怪しい(哲学的な?)チェシャ猫…もちろんネズミ取りに役立つ猫も。読者の時々にふさわしいLiSAでありたいものです。
◆ところで,今年からLiSAで「書籍プレゼントweb応募用のキーワード」なるものを設けます。web経由で気軽に応募して欲しいけど,LiSAを手に取ってくれた(=読んでくれた)人に限定したい,というわがままを実現するためです。そして1月号のキーワードは,新年にふさわしい言葉にしています。
たくさんのご応募をお待ちしております。
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