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Anesthesiology
Editorial:
Todd MM, Fleisher LA. Avoiding professional extinction. Anesthesiology 2014;120:2-3.
Article:
Sakai T, Emerick TD, Metro DG, et al. Facilitation of resident scholarly activity:strategy and outcome analyses using historical resident cohorts and a rank-to-match population. Anesthesiology 2014;120:111-9.
■日本における麻酔科学関連研究の危機
日本における臨床研究論文数は,危機的に減少してきている。Cell誌やNature Medicine誌といったインパクトファクターが高い主要基礎医学雑誌に掲載された基礎研究論文数において,日本の国際順位はあまり変化していない。一方,Lancet誌やThe New England Journal of Medicine誌など,臨床医学系雑誌に掲載された臨床研究論文数の日本の国際順位は大きく低下している。1933~1997年には世界第12位であったものが,2008~2013年には第25位となっている。廣田は,Anesthesiology誌やAnesthsia & Analgesia誌の掲載論文数を調査し,日本からの論文数はいずれでも10年前の1/4にまで減少していることを報告した(Anesthesia 21 Century 2014;15:3044-5)。その要因として,学位取得希望者の減少と,卒後医師臨床研修制度の導入に伴い,研究の必要性について責任をもって教える体制の消失などをあげている。麻酔科医の日常業務負担の大きさ,さらに論文のねつ造問題による臨床研究への回避や躊躇なども関係しているだろう。
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