徹底分析シリーズ 最も古く最も新しい中心静脈ラインPICC
安全なPICCに求められる条件―その構造的側面から
鈴木 利保
1
Toshiyasu SUZUKI
1
1東海大学医学部医学科外科学系 麻酔科
pp.128-133
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102043
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
中心静脈カテーテル(CVC)の機械的な合併症は,内頸静脈で6.3~11.8%,鎖骨下静脈で6.2~10.7%と高く,重篤化する場合が多い1)。なかには死に至る例も報告されている2)。近年,末梢挿入型中心静脈カテーテルperipherally inserted central venous catheter(PICC)が注目されている。PICCは,腕の末梢静脈から挿入する長期留置型血管アクセスデバイスであり,重篤な機械的合併症の発症頻度が少なく,従来のCVCに代わって普及しつつある。
本稿ではPICCの特徴,適応に加えて,現在市販されている2種類の製品の概要と挿入法の違いについて解説し,その注意点に言及する。そして,その穿刺針,ガイドワイヤーなどの穿刺器材の構造的な問題点を指摘する。
Copyright © 2014, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.