徹底分析シリーズ 最も古く最も新しい中心静脈ラインPICC
小児でのPICCの使用―麻酔科医はPICC使用を啓発しよう
宮坂 勝之
1,2
Katsuyuki MIYASAKA
1,2
1聖路加国際病院 周術期センター
2聖路加看護大学 周麻酔期看護学
pp.118-122
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102041
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これまで麻酔科領域では使われることが少なかった末梢挿入型中心静脈カテーテルperipherally inserted central venous catheter(PICC)であるが,小児医療のなかでも特に,未熟児新生児医療での使用の歴史は長い1)。日本のNICUで正確な統計はないものの,重症児の輸液療法では,ほぼルーチンに使用されているといってよい2)。
身体的な小ささから,また協力が得にくいことから,麻酔科医が小児の静脈路確保にかかわる機会は少なくない。超音波ガイド下中心静脈穿刺で指導的な役割を担う者も多いだろう。さまざまな利点をもつものの,特異な留意点もある小児でのPICCの健全な普及には,麻酔科医の理解が不可欠である。PICCの特性,位置確認,挿入法などの基本は他稿に譲り,本稿では小児麻酔の視点から概説する。
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