まだまだ続く,東日本大震災後医療支援
Jヴィレッジの救急医療室にて
三浦 邦久
1
1江東病院 麻酔科
pp.307
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101785
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ICLSインストラクターとして共に働いている佐藤秀貴医師(東京臨海病院救急部)から,「東京電力福島原発5/6号機の救急医療室で執務する医師を探しているので登録してみないか」というお誘いを受け,参加することにしました。筆者は,2011年3月11日直後の災害医療支援として松島町に出向いた経験もあり,その後も,誰かが被災地の医療支援に行かなければならないのでは,と漠然と思っていた矢先の誘いだったので,すぐに快諾しました。
福島原発での医療救護に参加しているのは,全国の原子力発電所がある地域の救命救急センターに勤務する医師や,東京電力に関連する産業医,などが中心でした。ここに勤務しているのは全員男性で,3人の男性看護師と,3人の事務職員,そして,1人の医師という体制で,365日24時間の救急医療室を運営しています(写真1)。福島原発内では,1日約3000人,土曜と祝日は約800人が働いています。救急医療室では,この方々の急病に対して治療を行います。病院でいう初療室です。つまり,救急医療ができる医師であれば誰でも支援が可能です。
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