症例検討 出血/輸血するかもしれない患者
貧血のある高齢患者の胃切除術―Hb値だけではなく,より総合的な評価により,術前・術中輸血を決断する
今林 徹
1
,
松永 明
1
,
上村 裕一
1
Toru IMABAYASHI
1
,
Akira MATSUNAGA
1
,
Yuichi KANMURA
1
1鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学教室
pp.1308-1313
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101704
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症例
79歳の女性。身長155cm,体重43kg。心窩部重圧感,食思不振,嘔吐,タール便にて入院。上部消化管内視鏡検査で,幽門前庭部に全周性の2型胃癌が観察された。内視鏡は通過せず,胃透視検査でも造影剤は十二指腸側へ流出しなかった。絶食+中心静脈栄養管理で胃切除術を予定したが,術前ヘモグロビン(Hb)値8.4g/dL,ヘマトクリット(Ht)値31.4%であった。
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