連載 ワットさんのペーシェントロジィ[今,患者が主役の時代]・6
信念,決断,パーソナリティ
ワット 隆子
1
1あけぼの会
pp.904-907
発行日 1988年9月1日
Published Date 1988/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922087
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社会と手をつなぐ
私が乳がんの患者会を作ろうと考えた時まず頭にあったのは,患者会と言っても患者のためだけの会ではなく,広く社会のために貢献する集まりでなければならない,ということだった.このことを誰かに忠告されたり他の患者会から教わったわけではなく,ほとんど本能的にそう決めていたことが連載第1回目に紹介した「毎日新聞」への投稿文を読むとわかる.
「……単に,体験者同志の救いになるのみでなく,1歩進んで,自分たちの体験を生かして,今ガンではないかと気に病んでいる人から,実際に手術を受けて入院している人,それから手術後,ショックから立ちなおろうとしている人たちすべての助けになろうと努めるのであれば,大変意義のある集まりになると信ずる」
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