連載 馬国医療体験記【後編】
心臓麻酔漬け コードブルー鳴りまくり
高木 俊介
1
1横浜市立大学医学部 麻酔科学教室
pp.1126-1127
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101386
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- 文献概要
「マレーシアに留学してきた」と言うと,よく質問されるのが,「マレーシアの医療レベルってどうなの?進んでるの?医療支援に行くの?」というものです。それくらい日本では馴染みのない国マレーシア。実際に行ってみると,医療レベルや医療機器は日本と同等でしたが,マレーシア人というのは,基本的にのんびりした人々で,仕事よりプライベートに重点を置いている印象でした。しかし,コンサルタントになる医師は,米国,欧州などで訓練を受ける必要があり,自国のみで働いている医師とは知識,向上心などに違いを感じました。
毎週,症例検討会やジャーナルミーティングを行い,月1回は海外から著名な医師を招聘して講演を院内で行っているため,知識の向上が継続して行われていました。また,薬の承認が非常に早いという印象で,麻酔科領域においては,デキサメデトミジン(以下Dex)やアミオダロンなどが制約なく使用可能であり,ICUでの鎮静,不整脈の対処などは非常に勉強になりました。
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