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■全国的ではないのかもしれませんが,いまNHKニュースでは天気予報のあとに「きょうの電力予想」が流れています。安定した電力供給が必要な企業には重要な情報に違いありません。でもね…。これまで100%を超えた数字が出て大停電の危機が迫ったことはないようです。これは厳格な節電効果による成果なのでしょう。NHKのホームページには「でんき情報」があり,昨年と前日の使用実績がグラフ化され,かつ5分ごとの使用実績が示されています。また,ピーク時予想最大使用電力と供給電力が示され,それによると,7月19日は76%とのこと。これは,「節電にご協力いただき,ありがとうございます。皆さまのご協力により,電気の供給は,比較的余裕のある一日となりそうです」とある,東電のホームページ「でんき予報」と合致します(当たり前ですが)。
で,考えさせられることがあります。「きょうの最大使用量予想は80%」と言われると,残りの20%をしっかり使いましょうというメッセージではないかと思えてならないことです。発電した電気はためておけないといいますから,使用量が供給量を下回るということは,使わないまま電気を捨てることで,そんな“もったいない”ことはできない。特に昭和の人は,ものを残したり捨てたりすることをとても嫌います。ということで,冷房で部屋をがんがんに冷やさなければ,と考えるはず。そうすれば電気代も少しは余計に払うことになり,東電,さらにはその向こう側にいる賠償を受ける方々に寄与することができるに違いありません。つまり,「きょうの電力予想」は電気使用のススメ以外の何物でもないはず(いずれにしても,関東地方以外の方には関係ない話ですが…)。
こうした予報は,それを必要とする人がいるからなされるのでしょうが,果たして,どれだけの人がそれを必要としているものか,疑問に思えてなりません。原発事故以来,さまざまな情報が飛び交っていますが,どれが真に必要な情報なのか,よほどその道に精通している人でないとわからない情報が多々あります。御用学者の口車には乗りたくもなし,マスコミが引っ張り出してきた学者もはたして信用できるのかしらんと,「?」がたくさん…。もうしばらくすると,淘汰され,正しい見解だけが残るやもしれません。辛抱強く待つしかない,のでしょう。
閑話休題。今年も7月16,17日と,東京麻酔専門医会リフレッシャーコースレクチャーが開かれました。トピックスから基礎的,臨床的な話題まで,ランチョンセミナーを含め12の話題が,みっちりと語られました。こちらは正真正銘,身元のしっかりした,正しい情報,間違いありません。当日出席されなかった方はもちろん,出席された方も,来年のLiSA別冊をご期待ください。そういえば,京都からいらした講師の方は,来年はこの会ではなく祇園祭宵山に行きましょうと参加者を誘惑されていました。それもよいかもしれません。
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