東日本大震災 緊急報告
計画停電中の手術
症例を選び,準備を整え,トラブルなく乗り切れたが…
高月 明子
1
1神奈川リハビリテーション病院 麻酔科
pp.447
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101225
- 有料閲覧
- 文献概要
当院は本館と新館の2棟で別々の非常用発電機があり,手術室,ICUと120床の病棟がある新館の発電機の定格電圧は600kw, 動力源は灯油,タンクの容量は30000L×3もあり,非常用発電機で十分な電力が供給できることがわかった。
計画停電が発表され,毎日,麻酔科医,外科医と看護師で翌日の手術の予定を決める会議を夕方に行うことになった。3月14日と15日は停電時間帯の手術は行わないことにし,通勤困難医師もいたため緊急性のない手術は中止した。14日の計画停電は実施されなかった。15日は16時に停電したが,手術は終了していた。20秒ほど真っ暗となり,その後,非常電源に切り替わった。その時の手術室の状況と電力量から,停電時間帯の手術も症例によっては可能と判断した。
Copyright © 2011, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.