症例検討 麻酔歴に問題がある患者のインフォームドコンセントと麻酔 1
PONV(術後悪心・嘔吐)既往患者
確実な予防法はなし,患者の不安を軽減する努力と,リスクに応じた「守り」と「攻め」の予防策を
菊地 龍明
1
KIKUCHI, Tatsuaki
1
1横浜市立大学附属病院 手術部
pp.792-797
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101003
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術後悪心・嘔吐(PONV)は麻酔科医にとっては日常的によく遭遇する問題であるが,患者にとっては術後痛以上に切実で大きな問題になり得る。患者のリスクを分析し,リスクに応じて麻酔科医が適切な対策を講じることによって,ある程度の確率でPONVの発生率を低減することが可能である。しかしながら,いくら努力しても100%有効な予防法は存在せず,また,欧米と比べると日本では取れる対策が限られていることが,麻酔科医にとっては大きなジレンマとなっている。
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