症例検討 前立腺疾患の麻酔
前立腺癌に対する放射線療法の最前線:小線源治療
秋元 哲夫
1
,
清塚 誠
1
,
三橋 紀夫
1
Tetsuo AKIMOTO
1
,
Makoto KIYODUKA
1
,
Norio MITSUHASHI
1
1東京女子医科大学医学部 放射線腫瘍科
pp.1070-1074
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100798
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前立腺癌に対する放射線治療は,シード永久挿入療法や高線量率組織内照射などの小線源治療(brachytherapy)ならびに三次元原体照射(3DCRT),強度変調放射線治療(IMRT)などの外部照射と,近年その選択肢が広がっている。いずれの方法も前立腺に対して正確にかつ安全に高い線量を照射できる技術であり,治療成績の向上も報告1)されている。それぞれの方法をどのように使い分けるかは,前立腺癌の進行度にもとづいて決定するのが基本であるが,実際には複数の治療方法が適応となる場合が少なくない。そのため実際の治療選択は,治療内容(治療期間,麻酔や入院の必要性など),患者の全身状態や合併症および社会的な状況なども考慮して総合的に決定される。
本稿では,前立腺癌に対する放射線治療の現状と最近の話題をレビューするとともに,特に麻酔科医の協力が必要な小線源治療について,その特徴や治療方法について解説をする。
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