徹底分析シリーズ 産科麻酔のControversies:帝王切開術の麻酔法の常識に迫る!
帝王切開術の術中酸素投与は必ず行う!?
入田 和男
1
Kazuo IRITA
1
1九州大学病院 新病院建設推進室
pp.328-332
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100627
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帝王切開の際には,入室時から退室時まで酸素投与が習慣的に行われている。しかも,「酸素を投与しなさい」と記載している教科書もある。そこで,以下の観点からこの問題を整理してみたい。なぜ,酸素を投与したくなるのか。果たして胎児の予後改善につながっているのか。そもそも,胎児への影響をどのような指標で評価したらよいのか。母体への利益はあるのか。母体には妊娠に伴う生理的変化以外には呼吸・循環の異常はなく,胎児機能不全もない,麻酔法としては区域麻酔が選択されているという前提で,以下の議論を進める。
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