徹底分析シリーズ 周術期の輸液管理
麻酔中の輸液管理:サードスペースを考慮した投与法
佐野 秀樹
1
Hideki SANO
1
1浜松医科大学 麻酔・蘇生学教室
pp.14-19
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100562
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従来の周術期輸液療法の概念の発展は,1950年代後半から1960年代前半にMooreとShiresらが異なる輸液の考え方が示したことに始まり,多くの研究により侵襲時の体液の移動やその機序が明らかになってきている。しかしながら,周術期に投与すべき輸液の量,輸液剤,管理方法についての議論はいまだに決着がついていない。周術期の輸液管理を議論するうえで,問題を難しくしているものの一つがサードスペースの存在である。本稿では,サードスペースの成因を示し,それにもとづく周術期の輸液管理方法について考える。
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