症例検討 薬物の拮抗における注意点
覚醒不良患者におけるフルマゼニルによる拮抗
伊関 憲
1
,
川前 金幸
1
Ken ISEKI
1
,
Kaneyuki KAWAMAE
1
1山形大学医学部器官機能統御学講座 急性期生体機能統御学分野
pp.472-477
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100321
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症例
20歳の女性。身長172cm,体重65kg。バスケットボール中に左膝前十字靭帯を損傷し,膝関節鏡が予定された。前投薬にミダゾラム2mg,アトロピン0.4mgの筋注をオーダーしたところ,誤ってミダゾラム2ml(10mg)が筋注された。術前検討会で考慮した後,全身麻酔を行うこととした。投与後,約20分後に手術室に到着した。到着時は,声かけにも反応しなかった。プロポフォールで導入後,術中はセボフルラン,亜酸化窒素,酸素で維持した。手術は50分で終了し,手術終了後10分ほど経ったが,自発呼吸はみられたが覚醒状態は不良であった。
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