症例検討 周術期のマイナーな,しかし,もしかしたら重大なトラブル
術後のSpO2低下:周術期低酸素血症の考え方
岩井 健一
1
,
近江 禎子
1
Kenichi IWAI
1
,
Sachiko OUMI
1
1東京慈恵会医科大学付属病院 麻酔部
pp.88-92
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100263
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症例
44歳の女性。身長150cm,体重60kg。甲状腺腫瘍に対して甲状腺亜全摘が行われた。術前の甲状腺機能は正常であった。特に既往歴もない。入室時の空気吸入時のSpO2は96%であった。プロポフォールで導入,ベクロニウムを用いて挿管した。挿管後はセボフルラン1.5~2.5%,亜酸化窒素1l/min,酸素1l/minで維持した。SpO2は98~99%であった。
手術は2時間半で終了し,スムーズに抜管できた。術後回復室で単純フェイスマスクで酸素4l/minで投与していたが,SpO2は95~97%であった。
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