症例検討 周術期のマイナーな,しかし,もしかしたら重大なトラブル
低カリウム血症:まれな合併症を疑う前に,基本的なチェックを忘れず,結論を急ぎ隠れた所見を見逃すな
吉田 仁
1
,
廣田 和美
1
Hitoshi YOSHIDA
1
,
Kazuyoshi HIROTA
1
1弘前大学医学部 麻酔科
pp.64-67
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100249
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症例
66歳の男性。身長165cm,体重62kg。転倒して上腕骨骨折を起こし,観血的整復術が予定された。5年前に高血圧を指摘され,アムロジン(R)(アムロジピン)とフロセミドを内服している。入院時の血圧は160/88mmHg,心拍数は68bpmであった。不整脈の既往はなかったが,セボフルラン・亜酸化窒素・酸素による全身麻酔中にときどき心室性期外収縮が出現した。静脈血採血をしたところ,ナトリウム134mEq/l,カリウム3.2mEq/l,塩素96mEq/lであった。
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