Japanese
English
報告
等張性攣縮の力學
Dynamics of the isotonic twitch
眞島 英信
1
,
田中 宣子
1
Hidenobu MASIMA
1
1順天堂大學醫學部生理學教室
1Department of Physiology, School of Medicine, Zyuntendo University
pp.38-42
発行日 1953年8月15日
Published Date 1953/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905731
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Fick1)以來骨骼筋收縮の力學的研究の主題は,收縮速度大なる程機械的仕事量及熱發生量,從つてエネルギー發生量が小さくなる現象の解明にあると思われる。Hill2)が粘性なる概念を導入してこの困難を一應排除したかに見えるが,其の後Levin & Wyman3),Fenn & Marsh4),Katz5)等によつて量的にも質的にも修正を施され,Hill6)自身それを認めて結局(F+a)v=b(Fo-F)を導いた。茲にFは張力,Foは等尺性強縮の張力,aは短縮熱,bは比例常數,vは短縮速度である。何れにしても粘性を問題にする限り速度が重要なパラメーターであり,速度一定の條件,換言すれば等張性の條件下に實驗を行うことが必要になる。即ち上式に於てF及びvは時間の函數ではなく收縮中一定の値をとる必要がある。
そしてこの爲には攣縮ではいけないので必ず強縮の場合について實驗が行われている。この理由を考えるに當つていわゆる等張性攣縮なるものを分析してみると直ちに2つの疑點が見出される。
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