研究報告
電氣的皮膚刺激による反應時間の測定及脊髓上行纎維の傳導速度の推定
眞島 英信
1
1東大生理坂本研究室
pp.22-25
発行日 1950年8月15日
Published Date 1950/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905527
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Dermatomeを異にする皮膚の2点に電氣刺激を加えて反應時間を測定してみると,例えば手を刺激した場合と足を刺激した場合とでは常に手を刺激して得られた反應時間の方が小である.この場合両者の差は主として知覚纎維の脊髓に入る高さが異るために脊髓内傳導距離が異るからであると考えられる.今第1図の如く手及足の刺激点から脊髓に至る長さをa及bとし,この両者が脊髓に入る高さの差をγとすれば,得られた反應時間の差Sは S=γ/Vγ+(b-a)/Vpで表される.茲にVγ及Vpは夫々脊髓及末梢に於ける当該纎維の傳導速度である.從つてa,b,γ,S,Vpを知ればVγを求めることが出來る.
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